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愛すべき地球の生き物(Life)を紹介・解説
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脊索動物門 > 哺乳綱 > 長鼻目 > ゾウ科
和名のゾウは中国から伝来した呼び名。「雄大な獣」という意味があるらしい。
古くはキサとも呼ばれていた。
かつて文様のある物のことをキサと呼んでいたことに由来し、ゾウの牙にも文様があることから、ゾウのこともキサと呼ぶようになったとされている。だが異なる説もある。貝原益軒の『日本釈名』によるとキサは「牙のさしでた獣」という意味だという。
漢字の「象」はゾウの姿をかたどっている。
学名は次の通り。
●アジアゾウ……… Elephas maximus (エレファス マキシムス)
●アフリカゾウ…… Loxodonta africana (ロクソドンタ アフリカーナ)
●マルミミゾウ…… Loxodonta cyclotis (ロクソドンタ サイクロティス)
アフリカやアジアに分布する草食の哺乳類。
陸上では最大の動物とされる。長い鼻は草をつかんで口に運んだり、水や砂を体にかけたりするのに使われる。寿命は60年ほどで、ヒト以外ではどの哺乳類よりも長生きである。
アジアゾウ、アフリカゾウ、マルミミゾウの3種が現生していて、いずれも群れで生活する。
分布: 南アジア / 東南アジア
食性: 草食
体長: 3.5mまで
尾の長さ: 1~1.5m
体重: 2~5t
寿命: 約60年(野生)
アフリカゾウと比べると体が小柄で、耳も小さい。背中は丸みを帯びている。
鼻先には指状突起が1つある。
インドゾウ、セイロンゾウ、マレーゾウ、スマトラゾウの4つの亜種がいる。
分布: アフリカ
食性: 草食
体長: 4~5m
尾の長さ: 1~1.5m
体重: 4~7t
寿命: 約70年(野生)
3種のゾウの中で最も体が大きい。耳もアジアゾウより大きく、その形は偶然にも棲息地であるアフリカ大陸に似ている。また、背中が窪んでいることも、アジアゾウと見分けられる特徴のひとつである。
鼻先には指状突起が2つある。
分布: 西アフリカ / 中央アフリカ
食性: 草食
体長: 3~4m
尾の長さ: 0.5~1.2m
体重: 0.9~3t
森林地帯で生活している。
アフリカゾウと同じくアフリカで暮らすゾウだが、アフリカゾウよりも小柄で、牙も短く細い。
以前はアフリカゾウの亜種だと見なされていたが、2001年の遺伝子研究でアフリカゾウとは異なるゾウであることが分かった。現在では別種とする説が有力のようである。
ガネーシャはヒンドゥー教の知恵と学問の神で、その名は「眷属の支配者」を意味する。身体は人のようだが、頭は片方の牙が折れた象で、腕は4本ある。
仏教のうちの密教においては、歓喜天や聖天として信仰されている。
アジアゾウは荷役動物として、山で材木を切り出すときなどに活躍している。
紀元前326年のインドでは、アレクサンドロス大王との戦いでもゾウが使われた。
俗世を離れて静かに高等な芸術を楽しむ芸術至上主義者の境地。または、現実逃避して理想に籠りながら学問にふける学者の境地のこと。
元々は女性の美を表現した言葉だったが、フランスの批評家サント・ブーブが、詩人ビニーの芸術姿勢を評する際に転意して用いた。
1952年に発表された、ゾウが題材の童謡。まどみちお、作詞。團伊玖磨、作曲。
鼻が長いことをからかわれた子ゾウが、大好きなお母さんも長いんだよと答えるという内容の歌詞になっている。2007年に文化庁と日本PTA全国協議会によって「日本の歌百選」に選定された。
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YouTubeに投稿された世界最初の動画。
ジョード・カリム(YouTube創設者の1人)が、サンディエゴ動物園のゾウの前で「ゾウは長い鼻を持っていてかっこいい」という旨の話をしている。YouTubeの歴史は、この僅か19秒のゾウにまつわる動画から始まったのだ。
インドゾウの体の表面積を求めることができるという、何とも風変わりな公式が存在する。それが1990年に発表されたシュリクマー関数である。
S = -8.245 + 6.807H + 7.073FFC
インドゾウの肩までの高さをH、前足の円周をFFCとすることで、インドゾウの体表面積Sを計算することができる。
この公式の登場により、家畜としても飼育されるインドゾウに対しての、薬の適切な投与量がわかるようになったという。
シュリクマー関数を導出したK・P・スリークマルとG・ニーマランは、その業績によって2002年にイグノーベル賞数学賞を受賞している。
主な参考資料
[文献]
『世界大博物図鑑』5 哺乳類: 266-267、270-271ページ 荒俣宏 平凡社 1988
『いきもの探検大図鑑』: 165ページ 小学館 1997
『世界動物大図鑑』: 220-221ページ デイヴィッド・バーニー 総編集、日髙敏隆 日本語版総監修 ネコ・パブリッシング 2004
[ソフトウェア]
『Microsoft エンカルタ 総合大百科 2009』 Microsoft 2008